乗鞍高原・初秋

長野県南安曇郡安曇村乗鞍高原; 2001年8月27日撮影


年に一度,8月の末に乗鞍高原鈴蘭〜乗鞍岳畳平間で行われる自転車ヒルクライムレース,全日本
マウンテンサイクリングin乗鞍。参加者3500人が,山頂目指して健脚を競うという過激なレー
スです。

そのレースが開催されたのは昨日。あの熱気もすっかり去って,今日は静かに山道を味いつつ走り
ます。しかし,天気が怪しくなってきたので三本滝で引き返すことに。初秋の高原を飾る花々をカ
メラに収めながら。
 

乗鞍高原・三本滝スキー場付近 8月27日撮影

 三本滝スキー場にて

昨日の疲れも残って,やる気なしモード。小雨がパラついてきたのをよいことに,ここで引き返す
ことにする。温泉ビールだ!
 

マルバダケブキ (丸葉岳蕗) Ligularia dentata
  キク科メタカラコウ属

高さ1m近くになる大型の多年草。フキに似た径40cmくらいの丸くて大きな葉をつける。深山
のやや湿り気のある場所に見られる。花は黄色で散房状,径は8cmほどと大型。山道を自転車で
走っていると,目立つせいかあちこちで良く見かける印象がある。
 

 三本滝スキー場

スキー場の斜面はお花畑状態。スキー場も環境的には山火事後の山林と似たようなもの。そういっ
た環境に適応した植物が入り込んで生態系をなしている。これもまた自然,である。開発対自然保
護。単純な二項対立で捉えられるものではない。
 

ヤナギラン (柳蘭) Epilobium angustifolium
 アカバナ科アカバナ属

森林の伐採後や山火事後に真っ先に入り込んで,群落を作る。山岳道路の脇の草地やスキー場など
でもよく目にする。斜面をピンクに染めるほどの大群落になることもあるが,数年で勢いが衰えて
しまうという。ここも放っておけば数十年後には元の森林,だろう。
 

 ヤナギラン,ヤマハハコなどの群落

ここに牛がいて草でも食んでいれば,そのまんまヨーロッパアルプスの風景...
 

ホソバノヤマハハコ (山母子) Anaphalis margaritacea var. angustolia
 キク科ヤマハハコ属

長野県以西の西日本のやや高い山地に生える多年草。葉の幅がヤマハハコに比べてやや細く,表面
に薄く綿毛が残って白っぽく見える。茎は高さ30cmほど。茎の先端に,白い頭花を密集してつ
ける。
 

オオハンゴンソウ (大反魂草) Rudbeckia laciniata
  

 キク科オオハンゴンソウ属

北米原産の多年草。中部以北のやや寒い地方に分布。明治の中ごろ,園芸植物として持ち込まれた
ものが野生化したという。ここでは高さ30〜50cmほど,径6〜7cmの黄色い大振りの花を
つけて群落になっている。乗鞍高原鈴蘭地区でも,空き地などで高さ1m以上になってわさわさ繁
茂しているのを見かける。「反魂」とは仏教用語で死者の魂を呼び戻すこと,だそうだ。
 


乗鞍高原・乗鞍高原温泉ユースホステルの庭 9月2日撮影

ゲンノショウコ (現証拠←?) Geranium thunbergii  別名 ミコシグサ
  フウロソウ科フウロソウ属

高さ30〜50cmになる多年草だが,この株は高さ15cmくらい。乗鞍ユースの飼い犬,レッ
クス君の犬小屋のそば。葉は3〜5つに裂けてミツバ状あるいはてのひら状。径1.5〜2cmく
らいの紅紫色から白色の花を咲かせる。薬草として下痢止めに使われ,薬効が早くあらわれること
からこの名がある。
 


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