奥多摩・五日市 2003 part 1

東京都西多摩郡檜原村,奥多摩町; 2003年3月23,30日撮影


今年の冬は妙でした。
10月頃から寒くなり始め,12月上旬には東京に初雪。その後も気温は低い状態が続き,雪も何
度も降りました。しかし,寒冬の関東地方はカラっ風とともに普通は乾燥した乾いた晴天が続くも
のですが...そうでもなくて,湿っぽく寒い。春は春で,春一番こそ吹いたもののその後の歩み
は遅々と進まず,既にサクラが咲いていた去年とは大違い。なんなんでしょうね,一体。

ようやく平年並みの陽気に恵まれそうなこの週末に,快速おくたま1号。今年の第一便。
 

3月23日撮影

スギ (杉) Cryptomeria japonica
 スギ科スギ属

咲いてます,散らしています,スギ花粉。しかし,今年で4年連続で「豊作年」だそう。木の方も
いいかげん疲れてきたのか,去年の夏が暑かったわりには花粉の飛散量は少なめだという。
 

キクザキイチリンソウ (菊咲一輪草) Anemone pseudo-altaica  別名 キクザキイチゲ
  キンポウゲ科イチリンソウ属

山地の林の中などに生える多年草。高さ10〜20cmほど。茎葉は3枚が輪生し,各々は3枚の
小葉を持つ3出複葉で小葉は細裂する。早春,茎の先に径2.5〜3cmほどの淡紫色または白い
花を1つ開く。花弁はなく,花びら状の萼片を10〜13個持つ。

武蔵五日市駅前を過ぎ,市街地を出て山が迫ってきてまもなくの道端。傍らの斜面に,ちらりちら
りと目をやりながら走っていると...
 

 この時期は,まださっぱり

檜原村役場前から南秋川沿いに奥へ。右手の山から小さな沢が落ちてくる。檜原街道上川乗集落付
近,いつも水を汲みに立ち寄る沢筋にて。ここの水は飲んでも平気。ひと息入れるのにはいい場所
である。ニリンソウ,ハナネコノメソウ,スミレも咲いている。
 

ニリンソウ (二輪草) Anemone flaccida
  

 キンポウゲ科イチリンソウ属

山野の草地や林内にはえる多年草。高さ15〜30cmくらい。茎葉は柄がなく3枚輪生し,間か
ら普通2本の柄を出して先端に径1.5〜2.5cmの白い花をつける。白い花びらに見えるのは
萼片で,5個から6〜7個ある。和名のニリンソウは一株が2個の花をつけることによるが,1個
ないし3個のこともある。

山菜として食用にもされるが,よく似た葉を出す猛毒のトリカブトと間違えて中毒を起こす事故も
絶えない。
 

ハナネコノメソウ (花猫ノ目草) Chrysosplenium album var. stamineum
   ユキノシタ科ネコノメソウ属

山中の林の下や沢沿いなどに群生する多年草。高さ3〜7cm。全体に白毛が生え,葉は対生また
は互生して径1cmくらいの扇状の円形,縁には3〜7個の鈍鋸歯がある。花茎の先に2〜3個の
花をまばらに咲かせる。花弁はなく,5mmくらいの白色で目立つ萼片が4個。雄しべは8本で萼
より長く,先端の葯は暗紅紫色。葯がはじけると中から花粉が出てくる。
実の先端に1本の縫線があって,猫の目に見えるところからネコノメソウの名がある。
 

フクジュソウ (福寿草) Adonis amurensis
   キンポウゲ科フクジュソウ属

山麓の林床など木陰に生える多年草。高さ15〜30cm。花期が早く,雪が解けたあとにすぐ咲
き出す。茎は花期には短いが,やがて伸びる。下部の葉は膜質,鞘状で全縁だが,花後に展開する
茎葉は互生して羽状複葉,細裂する。花は径約4cm,茶褐色のうすい萼片が数個,花弁は黄色で
20〜30個。民家の庭先や花壇に植えられているものをよくみかける。

左:   上川乗集落の民家の庭
中,右: 檜原村数馬の集落,土産物店脇の駐車場の花壇にて。
 

スイセンの仲間 (水仙,園芸品種) Narcissus sp.
 ヒガンバナ科スイセン属

花壇のラッパスイセン。原種は地中海沿岸,北アフリカ,スペインなどに自生する。日本でも海岸
などに自生しているが,シルクロードを通ってもたらされた帰化植物と言われる。


  奥多摩周遊道路,檜原都民の森にて

道端には雪が残る。早春の山野草が観察できる檜原都民の森の遊歩道脇も,ごらんのとおり。雪が
融ければ間もなく,フクジュソウやカタクリが咲きだす。

→檜原街道と奥多摩周遊道路(花なし版)
 


暑さ寒さも彼岸まで。北日本・東日本上空にしぶとく居座っていた寒気もようやく去って,気温も
平年並みに上がる日も多くなりました。週末はさらに気温が上がってうららかな陽気に恵まれそう
な気配。先週に引き続き,快速おくたま2号。ひとはしり。
 

3月30日撮影

キクザキイチリンソウ (菊咲一輪草) Anemone pseudo-altaica  別名 キクザキイチゲ
  キンポウゲ科イチリンソウ属

先週は2輪だけ。今回はぽつぽつと4輪ほど。でも,葉を広げてだいぶ大きく生長していた。あと
1週間くらいかな,見頃は。
 

 山里にて

檜原村本宿付近。早咲きのシダレザクラ...?
ウメ,モモ,コブシ。花壇にはスイセンやパンジー。山里の風景にもようやく色がついてきた。
 

ニリンソウ (二輪草) Anemone flaccida
   キンポウゲ科イチリンソウ属

例の沢スジ。先週2輪だけ咲いていたが,今回は随分とたくさん。でも,花をつけていたのはこの
株だけ。
 

タチツボスミレ (立壷菫) Viola grypoceras
  スミレ科スミレ属

山野に普通に見られる多年草。高さ10cmほどだが,花の後にさらに伸びて30cmくらいにな
る。根生葉は柄を持ち,径1〜4cmほどの丸い心形。花は径1.5〜2.5cmで青紫〜淡い紫
が多いが,変化に富む。唇弁に紫色のすじがある。

ニリンソウの株のすぐそば。先週は影も形もなかったが。道端の日当たりのよいところにはそろそ
ろタンポポやスミレがちらほら。
 

フクジュソウ (福寿草) Adonis amurensis
   キンポウゲ科フクジュソウ属

檜原都民の森にて。フクジュソウが芽を出していた。あたりの枯れ葉は雪に押し付けられていた痕
跡がありあり。あれからわずか一週間。雪が消えるや否やに生長を始めてもうここまで育つ,この
生命力。
 

  風張峠駐車場,標高1146m

奥多摩周遊道路最高地点付近。雪はかなり消えたが,あたりの山はまだ新緑にはほど遠い。でも,
木々の梢はほんのりと色を帯びて芽吹きの時を迎える準備は万端。
 

 こちらは23日,先週の状況。 
 


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