1999年秋 乗鞍岳

ツーリングレポート



台風が接近していましたが,台風一過の日本晴れを期待してでかけてみました。

ルート

9月23日 立川駅…輪行(夜行アルプス)…松本駅
  24日 松本駅−R158−奈川渡−上高地乗鞍スーパー林道−白樺峠−乗鞍高原
  25日 乗鞍高原−乗鞍岳山頂畳平,往復
  26日 乗鞍高原−乗鞍岳山頂畳平,往復−松本駅…輪行…新小平駅
 

ツーリングレポート

9月23日(晴れ)

あれ,たしか今日は雨降るはずだったんじゃ。台風18号,奄美諸島のあたりで,
依然「自転車なみ」速度で北上中。でもこの時期の台風は北緯30度線を越えると
猛然と加速する。土曜日には抜けてしまうか?
うーむ,連休はこの台風の動き次第。いちかばちか出かけてみるか。

立川駅,深夜。夜行急行アルプス。5割の入りといったところ。でも意外と座れ
る場所がない。それはそうだ,4座席占領で寝ているオヤヂがいる。蹴りを入れ
たくなる衝動を抑えつつなんとか空席に収まる。
うつらうつらとするうちに上諏訪,岡谷。窓に水滴が。ヤバい,雨だ,かなり強
いぞ。この段階で覚悟を決める。午前4時過ぎ松本着,雨は止んでいるが路面び
っしょり。松本電鉄の臨時新島々行きというのが出るらしいので,途中まで送っ
て行ってもらうことにする。出発前,若い運転士さんが行き先を確認に。上高地
方面,釜トンネル出口で土砂崩れのため全面通行止めとのこと。「25日開通予
定ですけど,さてどうなるか...」いや,私は乗鞍方面。

電車はノンストップ23分の快速運転で新島々着。降り立った乗客はたったの5
名,運賃 680円では売上わずか 3,400円。せっかく電車仕立ててくれたのに (^^;
まあね。台風が来ると言ってるのに,出てくるのはよっぽどのモノ好き。
 

9月24日(晴れのち台風)

新島々朝5時30分。星が出ている。嵐の前の静けさか。読みでは午後から大雨,
夜半に台風最接近。そして明日は台風一過,ピーカンの青空。
よし,雨に捕まる前に乗鞍高原へ逃げ込むぞ。コンビニで食糧調達,山道を快調
に飛ばして朝飯前には到着だ...ちょっと待った。しまった,現金がないぞ!
いかに馴染みとは言え,ユースにいきなり「ツケ」は効かんだろ。仕方ない,ど
っか途中の郵便局で...なに,開くのは9時? せっかく朝早くに走り始めら
れたのに,これじゃあ。途中道の駅「風穴の里」で時間調整。ああ時間がもった
いない。雲がじわじわ厚くなっていく。

8時過ぎ,とりあえず上高地乗鞍スーパー林道A区間起点の奈川村を目指す。こ
こ数日の大雨で水浸し。道路のノリ面から水が溢れて路面が川状態,トンネル内
は池状態。そこへ対向車が猛スピードで撥ねをあげてくれるので頭からズブぬれ。
ああもう,やる気なくすぜ。ふと足元を見ると栗のイガ。自転車止めて半分ヤケ
になって栗拾いに興じる。奈川村の郵便局で無事現金をゲット,乗鞍ユースに連
絡を入れる。ここからは白樺峠経由で約1時間半程度(雨に降られなければ)の
はず。今にも泣きだしそうな空模様。雨と競走だ。

林道はやっぱり川状態,途中一カ所大崩落。作業員が今にも崩れそうな崖にとり
ついて金網を張る作業中。どうか皆さんご無事で作業を終えられますよう。ここ
でついに雨につかまる。雨止みを縫いながら白樺峠着。晴れていれば真正面に乗
鞍岳が展開するはずだが,山はすっぽり厚い雲のなか。ここで雨本降り。しかも
リアタイヤ,パンクしたらしい。ピンホールのようなので空気を入れながら進め
なくもないけど,のろのろ運転を強いられる。

この時期賑やかなはずの乗鞍高原一ノ瀬牧場も,ひと気がなくわびしさが漂う。
小雨そぼ降るなか乗鞍ユース着。温泉直行。
上高地通行止め+台風接近で,宿はどこもキャンセル続出らしい。わずかな泊ま
り客とともに,さっき拾った栗で栗ご飯の晩飯。外はいよいよ大荒れ。寝る前に
パンク修理。2mm 位の石英のかけらが刺さっていた。ついてないときってこんな
もの。(いや,いきなり走行不能にならなかった分,やっぱりついていたのかも)
 

9月25日(曇り)

さあ,今日は朝から台風一過の抜けるような青空・・・のはずだったんだけど。
岐阜県側から続々雲が渡ってくる。あっち側から風が来るときは大抵悪天侯,山
頂は大荒れ。 ...ということにして,昼まで寝る。(^^;

午後,相変わらずの曇り空だが,午前中より明るくなった(気がする)ので,山
頂までひと登りする。紅葉の色づきはいまいち。今年は気温が高くて雨ばかり,
一週間ばかり遅れているね,とは位ヶ原山荘のおやじさん。ダケカンバの黄色が
目立つが,紅がきれいなウラジロナナカマド,肝心な葉っぱが台風に飛ばされて
裸の状態。それでも位ヶ原付近,カメラマンがうようよ。最近,カメラが熟年層
の間でブームだそうだが...危ないなおっさん。よそ見しながら歩いてんじゃ
ないよ。

山頂は霧のなか。寒いのもいつものこと。でも写真撮りながら登りタイム1時間
45分は結構速かった。気温が低いせいかな。汗もあまり出なかったし。
午後4時過ぎ。雲間から一条の陽の光が位ヶ原の台地を照らす。まるで劇場のス
ポットライト。ダメもとでシャッターを切る。プロのカメラマンはピーカン晴天
は好まず,こういう曇天を狙うというが,納得。位ヶ原山荘で,例のごとくコー
ヒーご馳走になりながら一息...いかん,もう真っ暗。月が出ている。

そんなこんなで下山して晩飯。ギョウジャニンニク,ふきのとうとアカシアの花
の天ぷら。山ウド,ゼンマイのおひたし。山の茸とミョウガの味噌汁...茸以
外は春に採って保存しておいたという。貴重な山菜の大盤振る舞い。涙,涙。空
いている時期ならではの特別料理であった。
 

9月26日(曇りときどき晴れ)

やっぱり曇り。でも高曇りというのか,見通しは良い。乗鞍山頂も見える。よし,
アタックだ。車がやけに多いが,どうもほとんどが熟年カメラおやじ。この世代
はみな一斉に同じようなこと始めるからなー。

空気入れ直したせいか調子いいぞ。天気も暑からず,まずまず。写真は昨日撮っ
たから,と昨日とはうって変わって輝きを増しているあたりの景色には目をつぶ
って上を目指す。途中ノンストップで1時間26分,夏に作った記録を2分短縮。
青空も時折のぞくが冷たい風。着いた瞬間は心地よいが,だんだんそんなことも
言っていられなくなる。寒いぞ。

県境の標識のところに自転車を置いて,とりあえず手近な大黒岳2,770mに登る。
槍・穂高連峰が間近にくっきりと聳える。夏に来たときと同じ場所から同じ眺望
を満喫する。10年通っているが,槍・穂高は滅多に拝めない。今年はツイている。
雲海の彼方に見慣れた山のシルエット,・・・蓼科山。とするとその右は八ヶ岳,
手前に美ヶ原・霧ヶ峰。左手はそう,浅間山。北アルプス笠ヶ岳,後立山。南ア
ルプス甲斐駒,北岳。フィルムがばしばし減っていく。しっかし,寒い。歯の根
があわない。ピント,ボケまくりだなこれじゃ。

やば。そろそろ下山しないと帰りの電車が。でも陽の光を浴びてあたりの色が冴
え渡る。少しすすんではカメラ。またちょっと進んではカメラ。ゆっくり移動し
ながら場所変えて狙えるのは自転車のメリット。でも鈍行状態は位ヶ原山荘まで。
小屋のおやじさんにカメラ預けて1枚だけフレームに収まる。また来年きます。

ここから先は快速運転,車に道を譲られながらかっ飛んで30分弱で乗鞍高原着。
ユースで一休み,温泉に浸かって温まる。子供らにせがまれて折り紙カブト虫な
ぞ折っている間にどんどん時間が過ぎてもう4時半。また来ます,今回はこれく
らいで勘弁して。(^^; 乗鞍高原,夕景。そば畑にススキの穂が揺れている。

さあ,もう余裕はほとんどないぞ。この先「急行松本行き」で行かないと。途中,
新島々駅前停車,おみやげ品。心配していた渋滞もなく,夕焼け空を背中にしょ
って国道をひた走る。6時15分過ぎ松本駅着,実走行時間は1時間半を切って
いる。こちらも新記録達成。速攻自転車をバラして切符を買い,18時50分発あず
さ70号に転がり込む。期待していた駅弁は売り切れ。でも,とりあえずビール。
なんとも締まりのない幕切れだが,よしとしますか。

まもなく秋色の疲労が垂れこめて来て意識は朦朧...八王子でちゃんと目が覚
めるかな...

#一風呂浴びて体重計,乗ってびっくり65kgフラット。-2.5kg。


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